1. 日当×役員報酬コンボの仕組み
| 項目 | 内容 | 節税効果 |
|---|---|---|
| 役員報酬を減額 | 月額報酬を一部削減(例:月100万→80万) | 所得税・社会保険料の課税対象を縮小 |
| 旅費規程で日当を設定 | 出張日当を非課税で支給(例:7,000円/日) | 法人の損金+受け取る社長に所得税かからない |
| 社会保険料の節減 | 報酬ベース(標準報酬月額)を下げることで社会保険料を削減 | 社長・会社の両方で保険料節減 |
日当は法人の損金算入(法人税削減)かつ受け取る社長に所得税がかからない「二重の節税」効果があります。役員報酬を減額して日当で補填することで実質的な手取りを維持しながら税・保険料を削減できます。
2. 年収2,000万円社長のシミュレーション
| 変更前 | 変更後 | |
|---|---|---|
| 役員報酬(月額) | 1,666,667円(年2,000万) | 1,416,667円(年1,700万) |
| 日当(年) | 0円 | 300万円(7,000円×月20日×18ヶ月相当) |
| 合計収入(社長の手元) | 2,000万円 | 2,000万円(変わらない) |
| 社長の所得税(概算) | 約530万円 | 約440万円(▲90万円) |
| 社会保険料(社長負担) | 約70万円 | 約58万円(▲12万円) |
| 法人税への影響 | 役員報酬2,000万円が損金 | 役員報酬1,700万円+日当300万円が損金(変わらない) |
| 年間節税効果 | — | 約102万円(所得税▲90万+社保▲12万) |
日当は「実際に出張した日」に支給するものです。月に20回の出張(=日当支給可能な日)を確保するには実際の外出・顧客訪問・出張の記録が必要です。架空の出張日当は税務調査で否認されます。
3. 社会保険料削減の仕組みと注意点
- 社会保険料は「標準報酬月額」(役員報酬ベース)で計算される
- 役員報酬を削減すれば標準報酬月額が下がり社会保険料も減少
- 日当は標準報酬月額の計算に含まれない(社会保険料削減効果あり)
- ただし将来の年金受給額は標準報酬月額に基づくため削減には限界がある
役員報酬を下げて社会保険料を節減することは老後の厚生年金受給額の減少にも繋がります。節税効果と将来の年金受給額のバランスを考えた上で、役員報酬の最適化水準を検討することが重要です。税理士・FPへの相談を推奨します。
4. 日当×役員報酬コンボの実行手順
- ステップ1:旅費規程を作成(役員日当額を設定)し取締役会で決議
- ステップ2:役員報酬を年1回の改定タイミング(期首から3ヶ月以内)で削減
- ステップ3:出張のたびに出張報告書を作成して日当支給の実態を記録
- ステップ4:年間の節税効果を税理士と確認・翌年の設定を最適化
5. よくある質問
日当の金額が「社会通念上相当な金額」であれば非課税で問題ありません。代表役員で7,000〜10,000円/日が税務調査で問題になりにくい範囲の目安です。ただし業種・会社規模・出張内容に対して過大にならないことが重要です。
役員報酬の改定は原則として事業年度開始後3ヶ月以内に行う必要があります(定期同額給与)。年途中の削減は役員給与として損金算入できないため、期首のタイミングで計画的に改定してください。
個人事業主(青色申告)は自分自身への役員報酬がないため、日当と役員報酬のコンボはできません。ただし個人事業でも旅費規程的な「出張費基準」を設けて旅費交通費として必要経費に計上することは可能です。
6. まとめ
本記事の要点を整理します。
- 日当×役員報酬コンボは役員報酬を減額して代わりに非課税日当を支給することで所得税・社会保険料を同時に削減できる
- 年収2,000万円社長が役員報酬を1,700万円+日当300万円に変更すると年間約102万円の節税・社保削減効果がある
- 日当は実際に出張した日に支給するものであり架空の出張日当は税務調査で否認される
- 役員報酬の削減は期首から3ヶ月以内の定期同額給与の改定タイミングに限られる
- 社会保険料削減は将来の年金受給額にも影響するため税理士・FPへ相談して最適なバランスを検討する
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【免責事項】 本記事は一般的な情報提供を目的として作成されており、個別の税務アドバイスを提供するものではありません。記載内容は執筆時点の税法・税制に基づいており、今後の改正により変更される可能性があります。試算例・節税効果はあくまで参考値です。実際の税務処理・節税効果については、必ず顧問税理士または税務署にご確認ください。